初歩の文人画講座
講座概要
毛筆と墨のみを使い、書と絵を融合した作品の完成を目指す実践講座です。 前半にあたる本講座では、初心者向けの「四君子」(=蘭・竹・菊・梅)を中心に学びます。最終的には内容にあった詩文や落款を書き入れて総合的な作品を仕上げることを目標とします。筆の使い方、墨の磨り方から説明するので、どなたでも自身の進度に合わせて作品を完成させることができます。
講座詳細
- 【講師】
- 伊藤 忠綱(二松学舎大学非常勤講師)
- 【期間】
- 9月3日〜11月19日 第1・3水曜日 10:30〜12:00
- 【回数】
- 全6回
- 【受講料】
- 計17,400円(税込)
- 【対象】
- 書道、水墨画、漢詩文など中国文化芸術に興味・関心のある方。知的好奇心があれば経験の有無は関係ありません
- 【教材】
- 書道用の大筆、毛氈(=下敷き)、紙(半紙、半切など)、筆洗(紙コップ可)。 最低限これだけあれば参加できます
※現在持っているもので大丈夫です。これから揃えるつもりの方は説明を聞いてからでも遅くありません
※墨や硯など高額なものについては希望があればご紹介しますが、あわてて揃える必要はありません
- 【講座コード】
- 40901
- 【内容】
第1回 「用具と基礎知識について」
文人画・四君子画とはどういうものか、鑑賞を交ぜながら解説と実演をします。また必要最小限の用具について解説し、次回から実技に取り組めるようにします。
第2回 「簡単な用筆法と墨の効果について」
写意画と工筆画の違いについて解説後(本講座では写意画を学びます)、墨の磨り方や筆の使い方を練習しつつ、簡単な絵を描いてみます。
第3回 「竹の描法」
「書画同源」と言われるように、竹を描く為に書道の基本点画を練習していただきます。その後、半紙に竹画の描法を実践、簡単な詩文と署名を入れれば、初めての作品の完成です。
第4回 「蘭の描法」
抑揚のある線の書き方を練習後、蘭の描法を学びます。蘭は種類が多いため、様々なバリエーションに挑戦します。その後、蘭に関する詩文を通して漢詩の構造を学び、理解を深めます。最後に落款と共に画面に書き入れて完成させます。
第5回 「菊の描法」
墨の滲みやカスレを練習しつつ、發墨や墨色の概念を学びます。發墨の効果を活かして菊の葉を、線描で花を描きます。菊の逸話や詩文を書き添えて、落款を入れれば完成です。
第6回 「梅の描法」
梅は技の描法と花の描法に分けて学びます。特に花は開き加減や角度など多くのバリエーションがあるので、細かい線が苦手な方は小筆を使って練習しても良いでしょう。
※本講座に引き続き、さらに興味を持たれた方に向けて続編となる講座(全6回)も予定しています。そちらでは、花鳥画・山水画・人物画を広く浅く学び、水墨画の全体を俯瞰します。各回の予定内容は次の通りです。「花鳥画の描法(様々な植物)」
「花鳥画の描法(昆虫や小動物)」
「山水画の描法」
「人物画の描法」
「作品制作」