こんにちは!MAみみです。
前回の更新からずいぶんと日が開いてしまいました。ここ最近、行楽シーズンも相まってご来館のお客様も増え、当館もあわただしい日々を送っています。そんな中、先日ご来館いただいたあるお客様に「ブログも楽しみにしています」とのお声をいただき、感激して筆をとったところです。

さて、今回は現在展示中の史料の中から、紙の代わりにこんなものが!?東南アジアのユニークな筆記文化のご紹介です!

東南アジアと聞いて、皆様が思い浮かべる植物には、どんなものがありますか?

……そう、ヤシの木をイメージする方も多いのではないでしょうか?

実は、東南アジア地域では古くからヤシの葉が紙の代わりとして利用されていました。その起源ははっきりとはわかりませんが、紀元前にまでさかのぼることができるそうです。
中国では2世紀初頭に、後漢の宦官であった蔡倫が帝に紙を献上した記録があり、このころから実用的な記録手段として紙が使われるようになったともいわれます。そのころ東南アジアやインド周辺地域では、自生するヤシの葉を乾燥させ、表面を石や布で磨き上げて作った短冊のようなものを、記録手段として使用していました。

ただし加工したヤシの葉は墨を吸収しないため、紙のように筆で書きつけることはできません。そこで、筆記方法として尖った鉄筆で傷をつけるという方法をとったのです。その溝に煤や炭を埋め込めば、傷をつけた通りに文字が浮き上がってくる仕組みです。そのためか、文字は小さいですが時がたった今でも非常にはっきりしています(拡大して観察してみてください!)。綴じ方も、巻物や和綴じとも違う独特の方法で、どう読み進めていたのかな、と想像力を掻き立てられますね。



ちょっと原始的にも思えるこの方法ですが、近代的な印刷技術が普及し、大量で安価な書籍が流通するようになった現在も仏教寺院などで作られているというから驚きです。
さて当館が所蔵しているこのヤシの木写本には、いったいどんな内容が書かれているのでしょうか?そして、なぜはるばる海をこえて当館までたどり着いたのでしょうか?……来ていただいてのお楽しみです!

こちらの史料以外にも、現在開催中の展示では目で見て楽しむモノ資料や、匂いで(!)楽しむユニークなコーナーもご用意しております。年末年始や会期末は混み合いますので、ご興味を持ってくださったお客様にはお早目のご来館がおすすめです!
日に日に寒さが厳しくなってまいりましたので、暖かくしてご来館くださいね。それではまた!

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