こんにちは!
首都圏の記録的な大雪の影響は、本日も続いております。
路面には、今なお8センチの積雪があったり、残った雪が踏み固められ凍っていたりw(*゚o゚*)w
外出される際には、お足元に十分お気をつけ下さいませ。


さて、「そもそもこれは何?」「どのように観たら良いの?」とお問い合わせの多い『大清聖祖仁皇帝実録』の楽しみ方をご紹介いたします。




【楽しみ方①】 実録とは?
実録とは、皇帝一代ごとに、その詔(皇帝による天下への布告)や朝廷あるいは民間での出来事を、編年体によってありのままに記録したものを言います。そして実録の編さんは、前の皇帝が崩御した後、次の皇帝によって行われます。


【楽しみ方②】 圧巻!貴重な実録の装幀
現在、公開中の実録は、大紅綾本と呼ばれるものです!

紅色の雲鳳紋綾で装幀され、正本中の正本と称されています。大紅綾本は、石造りの実録保管庫の内に安置された金匱(龍紋の浮き彫りのある金鍍金銅板を張った楠の箱)に入れられて大切に保管されてきたものです。
その装幀の豪華さといったら!!見応えたっぷりです!!!


【楽しみ方③】 実録の中身を読んでみよう!
それでは『大清聖祖仁皇帝実録』の中身を覗いてみましょう。
 
  文字が書かれた黄色の布が見受けられます。
「胤禛」と書かれています!
この「胤禛」とは、康煕帝の次の皇帝「雍正帝」の諱です!
さすが皇帝ですね。前皇帝の実録の中でさえも、自らをあげているのでしょうか?


【楽しみ方④】 歴史秘話ヒストリア
最後に1つ興味深いお話をご紹介いたします。康煕帝の皇位継承についてのお話です。
実録の中にも、康煕帝が次の皇帝に雍正帝を指名している記述があるのですが、それが康熙帝の本音か、雍正帝自身が作った話か、はっきりわからないといいます。雍正帝自身が康熙帝の詔書を変えたとの説さえあります。

実録の編さんが、前の皇帝の崩御後、行われるという特徴や、康熙帝の次の皇位をめぐって、皇子たちの争いが大変激しかったということから、このようなことが言われているそうです。
なお、清史の研究者の多くは、雍正帝の皇位継承は康熙帝の意思であったと主張しています。


ご紹介した【楽しみ方】を参考にして、『大清聖祖仁皇帝実録』という史料を読み解いていただけたら嬉しいです(*´∀`*)

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