その後の乙姫 ときどき亀さん

あの~~~ 本当によろしかったんですか??


あら何のこと??


何、白切ってるんですか。。浦島様のことですよ。
玉手箱なんか渡しちゃって。もし開けたらどうするんですか。。


ほほ。そのこと。。
今頃、あの人開けてるわね。きっと
あのやに下がった顔がヨボヨボのしわしわになっちゃうかと思うと・・・
ほほほ。笑っちゃう。


何楽しんでるんですか。私の恩人なんですよ。


だって悔しいじゃない。最初、竜宮城に来た時は
極楽浄土もここには敵わないって、さんざん楽しんでいたのに、
そのうちため息なんかつきはじめちゃってさ。
しまいには家に帰らせてくれってさめざめ泣いちゃったのよ。。
まったく意気地がないったらありゃしない。


だからって、何もおじいさんにすることはないじゃないですか。
一時とは言え、夫婦の契を結んだ人でしょ。


あんた、亀のくせにやたら人間臭いこと言うじゃないの。
でも、これはワタクシなりの優しさなのよ??
だってそうじゃない。海からもどったはいいものの
みーんな知らない人なのよ。。
ダラダラ生きるより、ぱっと散ったほうが人の身には良くなくて?
それに・・・・あの人ぬぼーーってしている割に、意外にモテると思うのよ。。
玉手箱がなかったら、きっとワタクシのことなんかすこーんと忘れちゃって、
小町娘とイチャイチャしながら面白おかしく暮らしてたでしょうよ。
そう思ったら、胸が焼けちゃって焼けちゃって・・・・
もうっっ!あの唐変木のコンコンチキが!!!!


はぁーー。要は惚れていらっしゃったと。


なっ、冗談はよしてちょうだい。。
だれがあんな人に本気になるもんですか。。
この世にないものは丸い豆腐と乙姫さんの真心ってね。。


ほ~~。随分と世間じみた言葉を。。。
でも、人の浮世を万年見てきた私としては、もっと違った筋書きも
できたんじゃないかと、、つい思っちゃうんですよ。
こんな結末じゃぁ、浦島様も乙姫様も不憫で不憫で・・・


あ・・・あんた、何泣いてるのよ。。。年取って涙もろくなったんじゃない??
・・・・そりぁ、ワタクシだってこんな事はしたくなかったわよ。
太郎さんとずーーと暮らせたら、・・・まぁそれなりに楽しかったかなとも思うわね。。
でも、後悔したってあとの祭り・・・はぁあ、来世では一緒になれるかしらん。。


そうですね。次はきっと大団円で幕引きですよ。。
はぁ~~~泣いたら幾分すっきりしてきました。ちょっとその辺を泳いできます。


いってらっしゃい。今度は捕まるんじゃないわよ。。





東洋文庫では浦島太郎と乙姫が鶴と亀の夫婦明神になって幸せに暮らしましたとさ的な
絵巻物を展示しております。(乙姫は亀の化身、つまり同一人物となっておりますが)
この絵本を乙姫ちゃんにも見せてあげたいですね。

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