こんにちは!MAみゃもです。
先日、国立代々木競技場第一体育館で開催されていたrooms31という
ファッションとデザインの合同展示会にお邪魔してきました。
そこで特に目を引いたのがこちら、
『キサブロ―』のブースです!!!
真っ赤な壁に映える「KISABURO」の文字。
そしてその手前に配されているマネキンが着ているのは…着物?
でも洋服にも見えるような…?
和服なの?洋服なの?
不思議な世界観に目が釘付けになりました。
『キサブロー』はrooms31の「Made in.」というエリアのメインヴィジュアルとして展示されていました。
『キサブロ―』は「和服と洋服」、「男性と女性」全てのボーダーを越えた
新しい表現を提案する新進気鋭のお着物ブランドです。
デザイナーのキサブローさんは創業90年の仕立て屋『岩本和裁』にて修行中。
この≪キサブロ―≫という名前は、着物業界の革新的存在であった初代、岩本喜三郎から
受け継いだお名前なのだそう。
そして今回、1st Collectionとしてキサブロ―さんが掲げていらっしゃるテーマがなんと、
開国なのです!!!!
皆様ご存知の通り、現在東洋文庫ミュージアムでは『幕末展』を開催しております。
「幕末」という時代の中で、最も重要なキーワードの一つが「開国」です。
「開国」というキーワードをテーマとして掲げていらっしゃるキサブローさん。
新進気鋭のデザイナーさんの考える「開国」とは一体?
江戸時代にペリーが来航して200年にも及ぶ鎖国から開国した日本。
以降、「洋」の文化を取り入れ日本は独自に進化してきました。
しかし、現代日本において、着物は進化したのでしょうか?
日本古来の文化である着物は箪笥に仕舞ったまま、
私達は文化的鎖国を続けているのではないか?
そんな日本へ、キサブローが仕立てた着物を手に
「開国せよ!」ともの申します。
(キサブローwebsiteより引用)
開国後、日本は「文明開化」の名のもとに、政治や風習や習慣を一気に改革しようとしました。
大きな変化の一つに、服装の変化がありました。
まず、天皇や公務員、など、特に公的な場面での洋装化が進み、その後、洋装は男女関係なく庶民にまで浸透していきます。
そして現在、私達のほとんどが日々洋服を着て過ごしています。
着物を着るのは成人式や卒業式や結婚式などの式典・行事がある時ぐらい。
普段着としての着物を着ることはほとんどなくなり、生活の中からその存在が消えてしまいそうな状況です。
男女関係なく、かつて日本人が慣れ親しんでいた着物達は箪笥の国の中でひっそりと身を潜め、
その進化を止めてしまっているのかもしれません。
「着物」という存在はもう進化できないのでしょうか???
いいえ。
『キサブロー』の着物やデザインは進化を求めて「開国せよ!」と叫んでいます!
デザイナーのキサブローさん。
今回、rooms31で展示されていたお着物の素材は、着物の素材を使わず、
ポリエステルや合皮、ウールといった新しい生地、つまり「洋服地」を使用しているそうです。
開国という洋装和装文化の分岐点がテーマであった事と、表現する上で現代に親和性のある生地を
使いたいという思いから、このような素材を使用したとのこと。
合皮で作られた作品もあって、ハードな素材使いがとても格好良かったです。
キサブローさん曰く、着物地をこれからも使わないというわけではなく、
地場産の生地とのコラボレーションなどを実現していきたいと考えていらっしゃるようです!
技法については、シャツとジャケット以外は全て手縫いで仕立てていらっしゃるのだそうです!
仕立て方も基本的には伝統的な手法を用いているそうですが、
補強、シルエットを作るためなど、部分的に改良している部分もあるそうです。
まさに、伝統的な技法と現代の技術の融合が行われているのです!
着物の下には開襟シャツを着たり、羽織りではなくジャケットを着たり、組み合わせもとても現代的でオシャレ。
また、キサブローブランドの魅力はジェンダーレスであるという点。
現代では女性の方が着物を着る機会が比較的多いことから、
「着物=女性が着るもの」というイメージが強くなってしまっていますが、
キサブローブランドではそんなことは関係ありません。
どんな性別の人が着ても良いのです!
ディスプレイに使われていた屏風もご覧下さい!
このキャラクターはキサブロー・オリジナルキャラクターの「黒船くん」。
そしてこちらは「武具(ふぐ)」です。
どちらも作者不明の絵が原案となっていて、開国した時代に描かれたものだそうです。
黒船が怪物に見え、それに対して「武具(ふぐ)」というメカで対抗しようとしたとか!
キサブローさんは、この日本人独特のファンタジーを面白いと感じ、
服のモチーフとして発想の中にあったそうで、rooms31の展示では多少デフォルメして屏風に描いたとのこと。
屏風絵もキサブローさん作です!凄い!!!
和服も洋服も飛び越え、ジェンダーさえも関係ない。
ボーダーレスな服装の提案と展開はまさに着物界のペリー!!!
キサブローさんに、今後の目標などについて伺ってみました。
「ガンガン海外へ進出したいと思います。
インターネットでどこでも連絡が取れる時代、
まずは国内からではなく積極的に世界を目指します。
次にキサブローで作りたいテーマは既にあって、
こんな服というのも頭にボンヤリあるので、
早く2nd Collectionが発表できるよう頑張ります!」
キサブローさんによる「開国」。
今後どのような進化した着物が生み出され、世界に進出していくのかとても楽しみです!
今回、キサブローさんには画像提供及び質問に沢山回答して頂きました。
心より御礼申し上げます。
キサブロー
HP:http://kisaburo.xyz/
Twitter:@KISABURO_X
Instagram:https://instagram.com/kisaburo_x/
先日、国立代々木競技場第一体育館で開催されていたrooms31という
ファッションとデザインの合同展示会にお邪魔してきました。
そこで特に目を引いたのがこちら、
『キサブロ―』のブースです!!!
真っ赤な壁に映える「KISABURO」の文字。
そしてその手前に配されているマネキンが着ているのは…着物?
でも洋服にも見えるような…?
和服なの?洋服なの?
不思議な世界観に目が釘付けになりました。
『キサブロー』はrooms31の「Made in.」というエリアのメインヴィジュアルとして展示されていました。
『キサブロ―』は「和服と洋服」、「男性と女性」全てのボーダーを越えた
新しい表現を提案する新進気鋭のお着物ブランドです。
デザイナーのキサブローさんは創業90年の仕立て屋『岩本和裁』にて修行中。
この≪キサブロ―≫という名前は、着物業界の革新的存在であった初代、岩本喜三郎から
受け継いだお名前なのだそう。
そして今回、1st Collectionとしてキサブロ―さんが掲げていらっしゃるテーマがなんと、
開国なのです!!!!
皆様ご存知の通り、現在東洋文庫ミュージアムでは『幕末展』を開催しております。
「幕末」という時代の中で、最も重要なキーワードの一つが「開国」です。
「開国」というキーワードをテーマとして掲げていらっしゃるキサブローさん。
新進気鋭のデザイナーさんの考える「開国」とは一体?
江戸時代にペリーが来航して200年にも及ぶ鎖国から開国した日本。
以降、「洋」の文化を取り入れ日本は独自に進化してきました。
しかし、現代日本において、着物は進化したのでしょうか?
日本古来の文化である着物は箪笥に仕舞ったまま、
私達は文化的鎖国を続けているのではないか?
そんな日本へ、キサブローが仕立てた着物を手に
「開国せよ!」ともの申します。
(キサブローwebsiteより引用)
開国後、日本は「文明開化」の名のもとに、政治や風習や習慣を一気に改革しようとしました。
大きな変化の一つに、服装の変化がありました。
まず、天皇や公務員、など、特に公的な場面での洋装化が進み、その後、洋装は男女関係なく庶民にまで浸透していきます。
そして現在、私達のほとんどが日々洋服を着て過ごしています。
着物を着るのは成人式や卒業式や結婚式などの式典・行事がある時ぐらい。
普段着としての着物を着ることはほとんどなくなり、生活の中からその存在が消えてしまいそうな状況です。
男女関係なく、かつて日本人が慣れ親しんでいた着物達は箪笥の国の中でひっそりと身を潜め、
その進化を止めてしまっているのかもしれません。
「着物」という存在はもう進化できないのでしょうか???
いいえ。
『キサブロー』の着物やデザインは進化を求めて「開国せよ!」と叫んでいます!
デザイナーのキサブローさん。
今回、rooms31で展示されていたお着物の素材は、着物の素材を使わず、
ポリエステルや合皮、ウールといった新しい生地、つまり「洋服地」を使用しているそうです。
開国という洋装和装文化の分岐点がテーマであった事と、表現する上で現代に親和性のある生地を
使いたいという思いから、このような素材を使用したとのこと。
合皮で作られた作品もあって、ハードな素材使いがとても格好良かったです。
キサブローさん曰く、着物地をこれからも使わないというわけではなく、
地場産の生地とのコラボレーションなどを実現していきたいと考えていらっしゃるようです!
技法については、シャツとジャケット以外は全て手縫いで仕立てていらっしゃるのだそうです!
仕立て方も基本的には伝統的な手法を用いているそうですが、
補強、シルエットを作るためなど、部分的に改良している部分もあるそうです。
まさに、伝統的な技法と現代の技術の融合が行われているのです!
着物の下には開襟シャツを着たり、羽織りではなくジャケットを着たり、組み合わせもとても現代的でオシャレ。
また、キサブローブランドの魅力はジェンダーレスであるという点。
現代では女性の方が着物を着る機会が比較的多いことから、
「着物=女性が着るもの」というイメージが強くなってしまっていますが、
キサブローブランドではそんなことは関係ありません。
どんな性別の人が着ても良いのです!
ディスプレイに使われていた屏風もご覧下さい!
このキャラクターはキサブロー・オリジナルキャラクターの「黒船くん」。
そしてこちらは「武具(ふぐ)」です。
どちらも作者不明の絵が原案となっていて、開国した時代に描かれたものだそうです。
黒船が怪物に見え、それに対して「武具(ふぐ)」というメカで対抗しようとしたとか!
キサブローさんは、この日本人独特のファンタジーを面白いと感じ、
服のモチーフとして発想の中にあったそうで、rooms31の展示では多少デフォルメして屏風に描いたとのこと。
屏風絵もキサブローさん作です!凄い!!!
和服も洋服も飛び越え、ジェンダーさえも関係ない。
ボーダーレスな服装の提案と展開はまさに着物界のペリー!!!
キサブローさんに、今後の目標などについて伺ってみました。
「ガンガン海外へ進出したいと思います。
インターネットでどこでも連絡が取れる時代、
まずは国内からではなく積極的に世界を目指します。
次にキサブローで作りたいテーマは既にあって、
こんな服というのも頭にボンヤリあるので、
早く2nd Collectionが発表できるよう頑張ります!」
キサブローさんによる「開国」。
今後どのような進化した着物が生み出され、世界に進出していくのかとても楽しみです!
今回、キサブローさんには画像提供及び質問に沢山回答して頂きました。
心より御礼申し上げます。
キサブロー
HP:http://kisaburo.xyz/
Twitter:@KISABURO_X
Instagram:https://instagram.com/kisaburo_x/