六義って何??

こんにちは!MAのばんりです。

今日はあいにくの天気ですが、おとなりの六義園の紅葉を見にたくさんのお客様がいらっしゃっているようですね!東洋文庫の近くにも観光バスがよく停まっています。


東洋文庫でも、六義園の紅葉シーズンとライトアップに合わせて、六義園に関する史料の展示を行っております。



ところで皆さんは、六義園の「六義」って何?と思ったことはございませんか??

実は「六義」という名前が初めて歴史上で登場するのは「詩経」(孔子が編纂したとされる最古の詩集)です。毛亨(もうこう)が伝えた「毛詩」というバージョンの「詩経」の序文に、「六義」が出てきます。

六義は、中国古代詩の6分類のことを指します。
詩の内容による分類の「風」「雅」「頌」、表現による分類の「賦」「比」「興」、全部で6つの分類方法です。

「風」=諸国の民謡
「雅」=天子が公事・宴席などで演奏させた楽歌
「頌」=朝廷の祭祀の時の廟歌
そして、
「賦」=心情を素直に表現するもの
「比」「興」=比喩を用いた表現方法
という意味だそうです。



天皇の命令で編纂された最古の詩集として有名な「古今和歌集」の仮名序(ひらがなの序文)と真名序(漢字の序文)には、このような六つの分類が和歌にもあるということが述べられています。

展示中の真名序(江戸時代初期印刷)にも



六義(訓読みでは「むくさ」)と書かれています。

中国の文化が日本の和歌に取り入れられていることの一例ですね。

六義園の造園をした柳沢吉保が、当時幕府に仕えていた歌人の北村李吟から古今和歌集を教わったことが、「六義園」と命名するきっかけになったようです。


当館では六義園とのコンビチケットも販売中です!
ぜひ六義園の紅葉と合わせて、東洋文庫で本を楽しむ秋を味わっていってくださいませヽ(´エ`)ノ

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