こんにちは。突然寒くなりましたね。

雨が降っている日はまだいいのですが、晴れている日の館内は結構乾燥します。

東京がまだ暖かかった頃(11月中旬)に、最近巷を騒がせている例のあの企画展に行ってきました。




あの企画展とは…
















永青文庫HPより(http://www.eiseibunko.com/shunga/index.html)







そう!!春画展!!




でございます。


実は研究の一環として春画展をぜひ見に行かねばということになり、永青文庫の春画展に参上しました。
そんなわけで、今日は寒い晩秋をホットな気持ちで乗り切れそうな春画展レポをお届けしたいと思います((o(´∀`)o))













以下、過激な描写はございませんが、春画を一切り取ったものを掲載しております。 苦手な方はご注意くださいませ。





































春画展HPやチラシで「世界が、先に驚いた」と紹介されているように、イギリス、スペイン、フィンランドではすでに結構規模の大きい春画展が開催されていて、大成功を収めたようですね。


ヨーロッパでの展示でもそうだったみたいですが、永青文庫の春画展でも、かなり女性の来館者が多い!!

若い女性、グループで来ている中高年、大学生っぽい男子四人組、一人で来ているお姉さん、老夫婦などなど…本当に多種多様な人が大勢来ていました。

私は開館五分前(9:25)には会場の前についていたのですが、それでも20人くらい先客がいました。恐るべし集客力… 研究目的じゃなくても全然来たくなっちゃうキャッチーさです。

結構な人混みの中、私が最初のフロア(4階)で超ガン見してしまったのがこちら!!


月岡雪鼎『春宵秘蔵戯図巻』(明和年間, ミカエルフォーニッツコレクション)
(画像は一部切りとった状態です。永青文庫「春画展」図録(春画展日本開催実行委員会編)より撮影)

なんだこの男女の表情のうつくしさは…そして二人の顔からにじみ出る達成感(?)よ。
現代でも通用しそうな繊細なタッチと適度なデフォルメ。マシュマロタッチなお肌…となかなか過激な局部の描写が共存しているのがおもしろいです。

あんまりいやらしさが際立たないというか、見ていてほっこりするのは私だけでしょうか。


そして私がもっともっと気になってしまったのが




狩野派『欠題春画絵巻』(17世紀前半, 大英博物館)
(永青文庫「春画展」図録(春画展日本開催実行委員会編)より撮影)



狩野派の春画です。


なんだろう…この…「あっドラゴ◯ボール描いてる人が黒◯のバスケ描くとこういうふうになるんだ~~」的な感じは。 え?伝わらないって??


一番ピンときたのはMAみゃもセンパイがふとこぼした「何かフランドル絵画に似てるよね」という一言でした。



ブリューゲル『農民の踊り』
(https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Pieter_Bruegel_d._%C3%84._014.jpg)

わかります、ちょっとのっぺりしててデッサンとかそういう概念なさそうな感じなのにやけにリアリティを感じるやつですよね(べつにディスっているわけではありません!!フランドル絵画にはフランドル絵画のよさがあると思っています。あの家庭的な感じとても好きです!!)

クラナハとかからも同様ののっぺりさを感じます。





それよりさらに謎だったのがこの人です。


狩野派『欠題春画絵巻』(17世紀前半, 大英博物館)
(永青文庫「春画展」図録(春画展日本開催実行委員会編)より撮影)



あああああなたそそそこにいていいんですか…??(゚A゚;)ゴクリ



うろ覚えな知識で恐縮ですが、昔大名など偉い人の性行為の際には、付き人がことの詳細を記録したり手伝ったり監視したりする文化があったそうな…
この人もそういう係なのでしょうか。詳しい人いたらおしえてください!



江戸時代には、春画は嫁入り道具や魔除けなどにも使われていたそうです。最近は春画を芸術作品の一ジャンルとして確立させようという動きがさかんなように思います。

永青文庫という場で春画を展示することも、社会が春画を単にいやらしいものではなく、日本の伝統文化の一部として捉える契機になるかもしれません。




肉筆画についての感想だけになってしまいましたが、今回のレポートはこの辺で終わりにしたいと思います。これ以上なにか言ったら怒られちゃいそうだぜ!!


ではまた☆


MAばんり

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