強運の持ち主?!

今年は次から次に台風が日本列島を横断し、甚大な被害を及ぼしていますね。皆さま、大丈夫でしょうか?!現在、16号が与那国島に接近中とのことです。どうぞお気をつけ下さいませ。


度重なる災禍を経て後世に伝えられた宝典をご紹介いたします!!



  

『永楽大典』は、非常に高い学術的価値と文献価値を持った類書です。


永楽元年(1403年)、永楽帝は明朝以前の歴代典籍 約8,000種を整理するため、翰林学士に類書の編さんを命じ、翌年、完成しました。

しかし、内容に不備が多く簡略過ぎたので、永楽帝は再編纂を命じました。1408年に完成した本書は『永楽大典』と名付けられました。

本文は22,877巻、凡例と目録が60巻、あわせて11,095冊にものぼる大著です。


しかし刊行される前に、その正本は南京にある文淵閣の大火で焼失してしまったほか、副本も後の李自成の乱で紛失!! 唯一の写本も度重なる災禍で亡佚してしまいました。。。。


そして、清朝時代における8カ国連合軍の攻撃によって、そのほとんどが失われてしまいました。。。。。。。。。




現存するのは、原書の4%(400冊あまり)と言われ、中国大陸、台湾、イギリス、アメリカ、日本、ドイツ、韓国、ベトナムなど諸国に分散して所蔵されています。


東洋文庫は、その中の63巻34冊を所蔵しております。


苦労して作り上げられた『永楽大典』が、このような運命をたどるとは大変悲しいことです。永楽帝だけでなく、編さんに携わった人、『永楽大典』を参考にして学んだ人たちが、知ったらどんなに嘆き悲しむことでしょう。
「現存するものだけでも、大切に後世へ伝えていかなければならないな!」と、強くつよく思うと同時に、度重なる戦乱にも負けずに今に伝わる宝典に触れるとなんだかパワーをもらえる気がします(´艸`*)(´艸`*)




皆さまは『永楽大典』から果たしてどのような印象を受けるでしょうか?!是非、お近くでご覧くださいね。

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