あやまれメロス

拝啓

メロス君。突然だが最近さんざんな目にあった。
君ならその理由がわかるだろう。。
そう、、、君の身代わりとなって過ごしたアノ日々だよ。。
今日はその件について筆をとっている。

実は、僕は依然として理解できていないんだ。
何故君が、僕を、友人として指名したかをね。

だって、僕は君にフェイスブックで「いいね!」をもらったことはないし、
僕があげたこともない。。
ラインのグループにも入っていないし、先日君にメールを送ったら
「MAILER DAEMON」が返ってきた。。
何だったら住所も知らないから、この手紙をどこに出せばいいのかもわからない。
なのにどうして僕を指名したっていうんだい。
仮に、友人が僕しかいないのだとしたら、君は孤独な人だと思う。

だから、約束通り帰ってくるなんて、毛ほども思わなかったよ。。
夕日を背にして現れた君を見たあの瞬間、
あの時だけはちょっと感動した気がする。うん。。

でも、でもだよ君、、感情に流されて
「メロス、私を殴れ!!」と叫んだ僕を、、君は本気で殴ったね。。
あれは絶対に許さない。。そう、絶対にだ。。。。

確かに「私を殴れ!!ちから一ぱいに頬を殴れ!!」といった君を最初に殴ったのは僕だ。。
しかし、君は僕の手があたる瞬間、自ら後ろに倒れこんだよね。
周囲の人はわからなかっただろうが、空振りした僕の拳は気づいていたよ。。

そもそも、いきなり拘束されたと思ったら、疎遠な人物の身代わりにされ、
挙句、3日で帰ってこなかったら死刑と言われた僕は、正真正銘、空前絶後の被害者だ。。
したがって君は少し手を抜くべきだったし、僕の拳は甘んじて受けるべきだった。

あまりに理不尽で「もう一発殴らせろ!!」と叫ぼうとしたが
感動し号泣する民衆を前にしては、何も言えなかった。。

こうなってしまうと、ふりあげた右手をどうすればいいのかわからない。
だから拳を握る代わりに、こうしてペンを握っている。

僕の気持ちを知ってもらうためにも、まずは住所を教えてほしい。
君が僕のことを本当に友人と思っているのなら。。。
                 セルヌンティウスより

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というやり取りがされていなかったかと、つい妄想してしまう自分がいる。

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