解体新書

以前お客様からお話をいただいたのをきっかけに、 

東洋文庫のエンカウンタビジョンで紹介している解体新書コーナーについて、個人的に再度見直すことができました。

1774年杉田玄白、前野良沢によって翻訳され出版された『解体新書』は、

1734年ドイツ人医師クルムスによってドイツ語で出版された『解剖図表』のオランダ語版『ターヘル・アナトミア』の
内容を翻訳した解剖学書です。


そこで今回『解体新書』の挿絵を描いた秋田藩の洋風画家、小田野直武について少し触れたいと思います。

小野田直武は1773年に平賀源内を通じて蘭学者に出会い、1774年に解体新書の挿絵を担当しました。

32歳という若さでこの世を去ることとなってしまいましたが、江戸に出てから7年間直武は西洋と東洋という二つの異
なった世界に挑み、東西の美を融合させ新しい表現を目指していました。


只今、小田野直武の秋田欄画展覧会が、サントリー美術館で開催されております。

東洋文庫に解体新書をご覧にお越しの際は、是非小野田直武の作品を実際にご覧になってからお越しいただけるとより解
体新書の理解が深まるかと思います。



東洋文庫の解体新書コーナーは、常設展ですので今後ともより多くの方のご来館をお待ちしております。



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