アイヌ文化に触れてみよう!



現在東洋文庫にて、ロマノフ王朝展を開催しておりますが、当展ではロマノフ王朝についての資料だけでなく、
併行してアイヌ文化を知ることのできる資料も展示しております。


そこで今回、アイヌ文化作品のうちから村上島之充(むらかみしまのじゅう)
『蝦夷島奇観』という作品内に描かれた“イヨマンテ”という儀式についてご紹介したいと思います。



“イヨマンテ”という儀式は、豊猟を願って行われていたアイヌの伝統文化の一つです。
熊が冬眠している際に、小熊を母熊から無理やり引き離して、人間の集落へとつれてきて、
そこで小熊は人間によって飼われます。
サケを乾燥させたくんせいにしたサッチェブという干し魚を与えながら、
大きな熊へと成長させ、アイヌの人々にとってその魂を送り返すという意味を成す、
この“イヨマンテ”の儀式にて、最後その熊が殺され、人々にその熊の肉がふるまわれます。


村上島之充によるアイヌの風俗・生活を描いたものに、この他に『蝦夷生計図説』という作品があります。


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