忘れられた実業家-Yの場合‐


あじさいが満開に…リクルートでございます。

東洋文庫の収蔵品に『信濃名士伝 初編』という本があります。

収蔵品の中には東洋史に関するものも多いですが、それだけではなく

実業史や社史に関するものもございます。

さきにあげた書籍は明治の中頃にいわゆる「地方名望家」として

力を付け、実業界等で活躍する人物を纏めたものなのですが

特に現在ほとんど忘れ去られている人物についての記述も豊富なため

貴重な一冊となっております。

掲載されている人物の一人については、地元では「せっかく国会議員になったのに餅を喉に詰まらせて…。

と笑い話を誰かが流布して生前の功績がかき消され、地域の記憶からも完全に忘却されていました。

人間の二度目の死は誰からも忘れ去られた時、らしいですねえ。

その人物を生前に取材して記述されている一冊ですので、Yという人物なのですが

参考までに閲覧室でごらんいただけたらと思います。

誰にも知られることのなかった彼の生き様がそこに。

最近のブログ記事