本展覧会で今回特に焦点をあてているのが
東洋文庫の心臓部分にあたるモリソンコレクション。
戦時中は東洋文庫がモリソンコレクションを持っていることを
アメリカ軍が知っていたため、爆撃ポイントから
わざと外されたとか。まあ戦後に創られた占領軍伝説のひとつだと思いますが。
終戦間際にモリソンコレクションは全て東北に疎開いたします。
4年後…。1949年
現地の寒村の土蔵へ分散して保管されていた書籍たちは
すべて東洋文庫へ引き揚げられてゆきました。
子ども心にその光景を眺めていたような方達もまだいらっしゃるかと思います。
当時のニュース映像にはその時の模様が記録されており、土蔵からの搬出、書籍を満載した
トラックが東洋文庫に乗り入れられてゆくシーンなどが映っています。
当時はまだ慢性的な物資不足で、東洋文庫がモリソンコレクション
引き揚げに何とか都合をつけられたのが
相模鉄道のトラック。映像の中には「相鉄」の二文字が確認できます。
まさに、史実の断片でございます。
現在、ミュージアム一階で映像をご覧いただくことが出来ますので良かったら
お越しの際にぜひご覧ください。