蒸し蒸ししますね…

みなさんこんにちは~!

梅雨も明け、今日も恐ろしく暑い…
どの季節よりも夏が苦手なわたくし、朝からぐったりへばっております、、、
でも受付ではしゃっきりお仕事いたしますよ!ギンギンに皆さまをお待ちしております!


さてさて、現在好評開催中の『悪人か、ヒーローか展』、本日も大変多くのお客様に
ご来館頂いております。

今回は数ある展示品の中から、私のお気に入り展示を一つご紹介しようと思います~!
それがこちら!


『鯰絵』


こちらの作品、以前も当館で展示していた事があるので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。
江戸時代の安政2年に発生した「安政江戸地震」を機に数多く制作・流通し、現在でも200種以上が確認されているらしく、当時の人気の高さがうかがえます。



今回展示している鯰絵がこちら。
「しんよし原大なまづゆらひ」

これ、何をしているところかお分かりですか?

実は、みんなで寄ってたかって大鯰をめちゃめちゃにぶん殴っているのです。
素手で殴る人もいれば、棒や三味線、包丁など、手近にあったであろうあらゆるものを使って殴っています。
鯰がかわいそう…!なんでこんなひどいことを…!と思った方もいらっしゃるでしょう。
実はこれ、殴っているのには大きな理由があるのです。


先ほど、「鯰絵は安政江戸地震を機に制作された」と申しましたがこの地震、震度5弱~6強ほどだったともいわれ、江戸の市中に甚大な被害を出しました。
当時の江戸では、「地中に住む大鯰が地震の原因だ」と信じられていたため、「地震の元凶」として鯰に怒りの矛先が向いたのでした。



殴っているのは、地震で特に被害が大きかった吉原の遊女たちや町の人々。

地震という目に見えないものに対する怒りや恐怖、悲しみを、当時の人々は「鯰」という目に見える存在にぶつけることで、少しでも心の傷を和らげようとしたのかもしれません。

「鯰絵」を見ていると、さまざまなことを考えさせられます。
殴られながらニンマリ笑う大鯰は、何を思いながら人々の拳を受けているのでしょうか。

是非みなさんも「鯰絵」の世界に浸って、当時の人々に思いをはせていただきたいなあと思っております。

猛暑が続く毎日、涼しい当館でぜひぜひ魅力ある展示に触れてみてください。
暑さに負けず、MA一同皆さまをお待ちしております!


最近のブログ記事