こんにちは、Люба(リューバ)です!こんにちは、Люба(リューバ)です!
前回に引き続き、トルコの歴史宮廷ドラマ『オスマン帝国外伝〜愛と欲望のハレム〜』の中で「強い愛が身を滅ぼしうる」と感じさせられた場面の第二弾を書きたいと思います。

前回は、一緒になるはずであった2人が引き裂かれ、再開した時にもう一方はすでに手の届かぬ存在となっており、その事実を受け入れられることのできないもう一方がそのために最後は身を滅ぼしてしまったという場面について書きました。
今回の場面は、強い愛で相手を色眼鏡で見ることの恐ろしさについてです。

オスマン帝国のスレイマン1世はハンガリー王国のラヨシュ2世と対立していました。
スレイマン1世によるベオグラード攻略の後に、ラヨシュ2世はスレイマン1世に復讐するために、婚約者をスレイマンに殺されたビクトリアをオスマン帝国に送り込みます。
ビクトリアはオスマン帝国に着いて怪我をして意識を失っていたところ、大宰相イブラヒム・パシャとも親交のあるマトラフチーが助けます。
ビクトリアはイブラヒム・パシャを通じてハレムの中に入ります。
ビクトリアは何度かスレイマンを殺害する機会をうかがいますが、なかなか達成できません。
彼女は動きを悟られそうになったハレムいるアイシェ・ハトゥーンを殺害しました。

さて、ビクトリアはスレイマンの母ヴァリデ・スルタンに気に入られて仕えることになります。
イスラーム教を表面上受けて彼女からサデカという名前をもらいます。
自分の目的を表面に出さないサデカ(ビクトリア)は信頼されて今度はスレイマンの妹ハディジェ・スルタンの宮殿に送られて仕えることになります。
美しくなり、黙々と働く彼女を見て、彼女を最初に助けたマトラフチーは彼女に好意を持つようになりました。
その思いに気づいたサデカ(ビクトリア)はマトラフチーの想いを利用して、彼にハンガリー王宛ての手紙を自分の叔父への手紙であると言って渡し、手紙のやり取りの仲介役をさせます。
そんなことは知らないマトラフチーは、愛するサデカが自分のことを好きで信頼して頼りにしてくれていると思っていました。

ところがある日、ハディジェの宮殿にスレイマンがやって来て、自分の役目を果たすべくサデカ(ビクトリア)はスレイマンの首元に剣を突きつけ殺害しようと試みます。
間一髪スレイマンは殺害されず、サデカ(ビクトリア)は捕らえられました。
そして彼女こそがアイシェ・ハトゥーン殺害の犯人であったことも明るみになります。
サデカ(ビクトリア)をハレムに入れるきっかけを作り、気付かぬうちにハンガリー王との手紙のやり取りの仲介となっていたマトラフチーは責められることになります。
マトラフチーは処刑を免れましたが、自らの手でサデカ(ビクトリア)を殺害せよとの命を受けます。
泣く泣くマトラフチーは彼女を袋に入れ海に投げ入れました…。

自分が想いを捧げようとした人がまさか復讐のために送り込まれ、殺人を行っていた…
自分の想いが利用されていた…
ショックですね。

相手のことを強く思うと、相手のことがどんなことでも素晴らしいと感じて、悪いところも見えなくなってしまうというこのマトラフチーの例は、今の時代もありそうですね。
強い思いを抱きながらも、ちょっと大丈夫かなと立ち止まって考えることが大切かもしれませんね。
後でその人の闇の部分が明るみになって後悔することのないように…。
でも難しいですね~。
誰かを好きになるという感情は突然やって来るものですから!

ではでは、「強い愛が身を滅ぼしうる」シリーズ、これにて終わります。

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