お酒の飲みすぎには注意

こんにちは!

もう9月ですね。あらはやい。
残暑がまだまだ厳しい日々が続きそうなので、私はまだ夏気分でございます。

「悪人か、ヒーローか」展の会期も残すところあとわずかになりました。

今日は、展覧会の中でも個人的印象に残った展示について書こうと思います。

展覧会にも展示されています、『史記』殷本紀、
こちらには、殷最後の皇帝・紂王とその妃・妲己について書かれています。
紂王は、非常に優秀な皇帝でありながら、
美女・妲己を愛したことによって、国まで傾いてしまいます。
この時に行われていた、贅を尽くした宴会から
「酒池肉林」という故事成語がうまれました。

史記は殷代の当時ではなく、後世に書かれた書物です。
しかし、殷から周になり、西周時代に製作された青銅器、大孟鼎には「殷はお酒の飲みすぎで滅んだ」という内容が金文にて記述されています。
周当時から、殷末の酒癖の悪さが描かれています。
ですが、中国では滅びた王朝のことを悪く書く傾向があり、
実際の紂王像や殷王朝像に迫るには、より殷代の考古学などを丁寧に勉強する必要があります。

考古学と文献資料と、多角的な視点で歴史を見ていかねばなあと
夏の終わりに改めて思う今日この頃でした。


「悪人か、ヒーローか」展、会期残りわずかです。
お見逃しのないように、ぜひお越しください。
東洋文庫ミュージアムにてお待ちしております。

MAはるさめ

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