ダブリンにて 2

こんにちは、ひよこ豆です!前回はまさかのご飯語りだけで終わってしまったので、今回こそは観光のお話を。

行った場所はほとんどダブリン近郊なのですが、街の中心部だけでも見応え抜群でした! MAとしては国立博物館も外せないのですが、それ以上に本の虫としても外せないのがトリニティカレッジの図書館!!
入館料を払って“The Long Room”と呼ばれる旧図書館と、世界で最も美しい本とも呼ばれる中世につくられた聖書の写本、『ケルズの書』に関する展示とその実物を見学できます。 アイルランドの国宝の一つでもあるこの本はラテン語で記述され、ケルト文化の影響を受けた文様で美しく彩られています。残念ながら本そのものの撮影は禁止でしたので写真は無いのですが、照明が絞られた最後の展示室の真ん中に置かれた『ケルズの書』の迫力といったら!
9世紀初頭にヴァイキングの襲撃を避けるためアイオナ島から当時の修道院長と共にアイルランドに避難し、アイルランドで完成させられたというケルズの書。当時は印刷機の発明前ですから全ての工程が手作業でした。この本に関わってきた多くの人々の強い情熱を肌で感じ、思わず鳥肌がたちました。

撮影可能だった展示室から、写本のなかで使われた飾り文字をアルファベット順に集めたパネルの写真を載せてみました。なぜその写真、というツッコミは無しで。

見学時間、一時間弱もなかったんですよう!すべて英語の音声ガイドとキャプションを必死で理解しながら展示の写真を撮る、なんて余裕はほとんどありませんでした……
というかこれ、閉館までの一時間のうち半分近くを旧図書館で過ごしてしまったせいでもあるのですが……基本的に博物館などは5時閉館な上、高緯度地域のため夜8時過ぎまでは明るいため、うっかり日本と同じ感覚でいると無駄足を踏んでしまうこともしばしば。あたりまえですが、閉館時間の確認はしっかりとするべきですね!

それにしてもこれらの装飾文字、手描きだなんて信じがたい程に精緻です。使われている絵具も色によって様々な材料が使用されており、現在でさえ再現不可能なものもあるとか。

そしてお待ちかね、“The Long Room”です!!


その名の通り長く伸びた部屋の壁という壁にぎっしりと敷き詰められているのは本、本、本。 棚や柱にアルファベットが振られ、それぞれの柱の下には大理石の胸像が飾られています。
もうここは宝の山かと言いたくなるほどの空間でした。東洋文庫と同じでフラッシュを焚かなければ撮影可能でしたので、こちらはしっかり写真を撮ってきています。 見てくださいこの美しい螺旋階段!!


本を取るための梯子も設置されています。


ここは物語の世界なのではと本気で疑いはじめました……
ブログに載せても問題ないように人を写さない撮り方をしていますが、たくさんの観光客が見学していました。
この部屋にはアイルランドの国章にもなっているハープも展示されています。このハープは現存する最古のアイリッシュハープで、“Brian Boru Harp”と呼ばれています。Brian Boruというのは11世紀アイルランドの英雄の名で、このハープは彼の物だったとされてきましたが、現在では彼の時代より後に作られたものであるとしてこの説は否定されています。
先に黒ビールで有名なギネス社が社章としてこのハープの表面を使っていたため、国章には裏面が使われています。
ガラスケースに入っていたため綺麗な写真が撮れなかったのですが、細かい装飾がほどこされたとても美しい楽器でした!

キャンパス内の写真と、図書館近くの不思議なオブジェの写真もご覧ください。




まるで洋画の世界に迷い込んでしまったような雰囲気の素敵な場所でした!ダブリン観光の際は是非お立ち寄りくださいね!

食事編に続けて観光編としようと思ったのに図書館だけで終わってしまった… まだまだ「ダブリンにて」シリーズは続きそうですので、しばらくお付き合いください!!

そうそう、1の記事のTwitter告知でリンクを貼り忘れてしまったのですが、リプライ欄でリンクをそっと貼ってくださったお客様がいらっしゃいました。本当にありがとうございます!

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