フードコートの思い出

こんにちは!レモン🍋です。

昨今の状況が続くにつれて、わたしはかつてのバイト先を思い出します。さまざまなアルバイトをしてきましたが、圧倒的に飲食店が多かったのです。
その中のひとつ「フードコートにあるドーナツ屋さん」での思い出について、今日はお話したいと思います。

フードコートを利用したことがある方は多いのではないでしょうか。
地方の小中学生だったかつてのわたしにとってフードコートは心躍る憧れの場所でした。

小中学生の頃はよく、両親や祖父母と商業施設に買い物に行くことがありました。
たこ焼き、シュークリームを買って帰ることこそありましたが、フードコートで食べ物を食べることはめったにありませんでした。しかし、施設内に洋服や雑貨が立ち並ぶ中で、おいしそうな匂いと、にぎやかで楽しそうな雰囲気をはなつその場所にいつか行ってみたいなと、思ったのを今でも覚えています。

憧れの場所への気持ちをすっかり忘れた数年後、わたしはフードコートの中にあるドーナツ屋さんでアルバイトをすることになりました。

そのフードコートには、パン屋さん、お寿司屋さん、ラーメン屋さん、ハンバーガー屋さん、たこ焼き屋さん、そしてもちろんですがその中央にはたくさんのちいさな机、それに合う椅子とソファーが置かれていました。

ドーナツ屋さんのカウンターに立ちながら、かつての憧れの場所をいつも眺めました。

平日の昼間、乳母車に乗った小さな子供とお母さんが一時の休息をします。フードコートにはいつでも無料で飲める水がありますし、いつでも手を洗うことのできる水道と石鹸があります。少量から注文してそのまま食べられる食べ物が何種類も揃っていますので、小休憩にピッタリなのです。
おばあさまたちのにぎやかな憩いの場にもなります。好みのバラバラな人が何人も集まってもいい気持ちで好きなものを食べられる。さらに椅子も机も変幻自在に移動して人数に合わせることが可能なのです。
その他にも、ランニング途中のおじいさまのブレイクタイム。ドリンクを飲み干しお昼寝をするお客様もいます。
夜になると、老夫婦がゆったりと過ごしたり、学生が勉強したりするようになります。

日曜の昼は、アイドルや楽器のライブが行われることも多かったです。陽気であり、家族連れも多く賑わっていました。夜は大学生や、バイト帰りの若者がたむろする場所になっていました。

今思うと、フードコートは様々な人々に開かれた、変幻自在な居場所になっていたのだなあと思います。
あの日お昼寝をしていたおばあさまは今、彼女にぴったりの新たなお昼寝場所を見つけただろうか。
あの日一心不乱に勉強しつつ、カフェオレを何杯も飲んだ彼女は、次なる快適な場所にいるだろうか。

心配だし、気がかりにもなります。きっと、見つけているだろう。

また行きたいです。思い返してみてもやはり、憧れの場所は魅力的な場所でした。フードコートが再度賑わう日を祈りながら、目の前のことに誠実にすごします。

最近のブログ記事