若手研究者育成の取り組み

東洋文庫では、若手研究者の育成を通して、100年間にわたって積み重ねてきた東洋学の伝統を継承・発展させていくことで、将来にわたって世界の研究者を裨益し、アジアで育まれてきた人類の叡智を広く市民に還元することを目指しています。
そこで、下記の取り組みによって、若手研究者が自発的な研究活動を行えるよう支援しています。

日本学術振興会特別研究員PDの受入

日本学術振興会が募集する特別研究員PDを積極的に受け入れています。特別研究員PDは、博士の学位取得後5年未満の若手研究者が、出身大学とは異なる、新たな環境に身を置いて、自由な発想のもと、主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。経験豊富な専任の研究員が受入研究者となって研究活動をサポートしています。

東洋文庫奨励研究員の任用

東洋文庫の研究活動に参画している若手研究者の中から、博士の学位取得後10年未満の者を選抜して東洋文庫奨励研究員に任用しています。奨励研究員には科学研究費や斯波研究奨励金・槇原研究奨励金(ともに年額50万円)への応募資格を与え、東洋文庫の書庫・研究室の自由な利用を認めています。東洋文庫研究班の研究活動への参加を通して実践的な研究指導を受けることで、研究者としての早期の自立を促すなど、若手研究者の育成・雇用促進に取り組んでいます。

東洋文庫嘱託研究員の雇用

日本学術振興会特別研究員PD、東洋文庫奨励研究員をはじめ若手研究者のポストとして東洋文庫嘱託研究員の雇用を行っています。嘱託研究員は、その専門性を生かして東洋文庫の諸事業に参画しつつ、科学研究費の応募資格を与え、東洋文庫の書庫・研究室の自由な利用を認めています。また、東洋文庫研究班の研究活動への参加をはじめ、研究者としてのキャリアアップに必要な諸活動を行うことができます。任期満了後は、専任の研究員として東洋文庫を拠点に研究活動を行うことができる環境を提供しています。

東洋文庫の諸事業への参画を通した実務経験の蓄積

東洋文庫研究班が取り組む国際共同研究や国際シンポジウム等の運営、『東洋学報』・『東洋文庫欧文紀要』等の学術誌の編集、資料の収集・整理、および研究データベースの構築など様々な場面において、若手研究者を研究支援者として雇用することで、研究者としての実務経験を積む機会を提供しています。これらの経験は、自身の研究活動の幅を広げるだけでなく、国内外の研究者との人脈形成に役立ち、研究者としてのステップアップにつなげています。

研究発表を行う機会の提供

日本学術振興会特別研究員PD、東洋文庫奨励研究員、嘱託研究員をはじめとする若手研究者が、研究成果を発表する機会として、東洋文庫にて東洋文庫談話会を開催しています。東洋文庫内外の研究者との質疑応答を通して、研究者として成長する場となっております。

国際的な研究活動に対する支援

外国人講師を招いて若手研究者を対象に英語論文の作成指導を行い、研究成果の国際発信を支援しています。
学術交流協定を結ぶハーバード・エンチン研究所の各種研修プログラムを活用して、若手研究者による国際的な研究活動を支援しています。
2022年度に第12代理事長槇原稔氏(1930~2020)のご遺族からの寄付金を原資に槇原研究奨励金を設立し、ハーバード・エンチン研究所など学術交流協定を締結する海外研究機関において、調査・研究・学術交流などの目的で海外渡航を希望する若手研究者に対して支援を行っています。